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福井県おおい町の小学校です。 日々の様子をお伝えします。

2015年2月2日月曜日

2月号

たくましく
                                                     
 『雪とけて村いっぱいの子どもかな』 小林 一茶 作

 村では雪が融けて,大勢の子どもが外に出て,にぎやかに遊んでいるという句ですが,今では見慣れなくなった風景です。けれど,本校の子どもたちの中には,風吹き荒ぶ天候の中でも,グラウンドでサッカーやボール遊びをしているつわもの達の姿が見られます。

2月に入り,1年で最も寒い時期を迎えました。けれども,この寒さこそが万物を鍛えてくれるのです。ちょっと私たちの回りを見渡すと,寒さの中でじっと耐えながら春を待つ木々の小さな芽や,地面に葉を広げたタンポポなどが見かけられます。これらの植物は,どんなに寒くても冷たい雪や雨が降ってもじっと耐えています。そして,この寒さの中でも少しずつ芽を膨らませたり,精一杯葉を広げたりしているのです。学校花壇では,秋に植えたチューリップの芽が少しずつ出てきました。厳しい寒さの中ですが,春はもうそこまで来ています。

さて,この厳しい寒さは,人間にとっても心と体を鍛える上でとても良い機会といえます。寒くて朝起きるのは大変かもしれませんが,寒さに負けず自分でしっかりと起きることが続けられれば,心が強くなります。登校する際には,体を丸めてポケットに手を入れて歩くのではなく,背筋を伸ばして両手を振って歩けば,体が鍛えられるでしょう。前記のつわもの達のように,学校では天候が良ければ,休み時間に少しでも外に出て体を動かすと,その分だけ体は暖かくなってきます。

ところで,冬の遊びといえば,私の子どもの頃は「おしくらまんじゅう」という遊びをよくやったものです。大きな子も小さな子も集まって輪になり,皆後ろ向きになって背中を合わせ,腕を組みます。誰ともなく歌い始めて,足を踏ん張りながらお互いの背中をぐいぐい押す遊びです。「おしくらまんじゅう おされて泣くな。あんまりおすと あんこが出るぞ。あんこが出たら つまんでなめろ。」と歌いながら押し合います。勝ち負けを競う遊びではなく,元気一杯力を出し合って楽しむ遊びです。他にも、押し相撲やゴム跳び,鬼ごっこ。雪が積もれば雪合戦と,寒くても楽しく遊べる遊びがたくさんあります。雪の多い嶺北で育った私ですが、冬も体を動かして、いっぱい遊んだ記憶があります。

本郷小学校の子どもたちは,6日に行われる縄跳び大会に向けて,今,どの子も張り切って縄跳びの練習をしています。1年生も「あやとびができるようになった」「6回も跳べたよ」と話してくれます。縄跳びができる場所も少なくて,また,のびのび遊ぶ場所もあまりなくて窮屈な思いをしているかもしれませんが,寒さに負けず元気に体を動かして,心も体も鍛えて「たくましい子」になってほしいと思います。


積雪の少ない冬となっていますが,まだまだ寒さは厳しい中です。インフルエンザに胃腸風邪と,日々欠席者もふえ心配していますが,心身を鍛え,何とか乗り切ってほしいです。